第12回3x3 U18日本選手権大会

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【FINAL / DAY2 総評】男子はデンジャラスが2年ぶり2回目、女子はKUN-EIが初の日本一に

2025年12月15日

 当協会 (JBA) が主催する「第12回 3×3 U18日本選手権大会」ファイナルが12月14日 (日)、最終日を迎えました。DAY 2 となったこの日は、男女の準決勝と決勝が行われ、男子はデンジャラス (新潟) が 2 年ぶり 2 回目 (前回優勝時は「開志国際高校」名で出場)、女子は KUN-EI (大阪) が初優勝を飾りました。デンジャラス、KUN-EI (大阪薫英女学院高校) は今月23日より開幕する「SoftBank ウインターカップ2025」にも出場するだけに、3×3 でのこの活躍はチームの大きな弾みになりそうです。

女子総評:
KUN-EI が初 V …「責任を持ってシュートを」(守能選手)

 熱戦の模様を振り返ります。女子は準決勝第 1 試合で水城高校 (茨城) が京都両洋高校 (京都) に対して、#12 宇塚愛選手を中心としたオフェンスでリードを奪います。#14 鈴木詩乃選手も相手のディフェンスを見て 2 ポイントシュートを射抜くなどチームを勢いづけ、21-10 と圧勝して初の決勝へ駒を進めました。
(水城高校 #12 宇塚愛選手)

 同第 2 試合では KUN-EI と東海大相模 (神奈川) が大接戦を繰り広げます。KUN-EI は DAY 1 で #18 齋藤穂佳選手が負傷した影響で、この日は 3 人の戦いとなりましたが、内外角から得点を重ねて先行します。ただ、東海大相模も鋭いドライブと粘り強いディフェンスで終盤に一時逆転。それでも地力に勝る KUN-EI が 21-19 で制しました。
(KUN-EI #26 西澤楽菜選手)

 迎えた決勝は序盤から互角の展開になります。KUN-EI は #86 守能董子選手がドライブを決め、#26 西澤楽菜選手も180cmの高さを活かして得点を決めますが、水城高校も宇塚選手、鈴木選手で食らいつきます。しかし、試合中盤で KUN-EI は #5 林優里奈選手が 2 本の 2 ポイントシュートを射抜いて 12-7 とリードを広げると、力強いディフェンスも奏功。17-12 で歓喜の輪が生まれました。
(KUN-EI #5 林優里奈選手)

 KUN-EI にとって 3×3 での日本一は悲願とも言えます。過去に大阪薫英女学院高校というチーム名で出場していましたが、ベスト 4 止まり。今回その壁を乗り越え、一気に頂点へ駆け上がりました。DAY 1 のアクシデントはありましたが、齋藤選手はベンチから仲間を支え、林選手、西澤選手、守能選手は体力的に厳しい中でもお互い強みを引き出しました。戦前、林選手が「3 人になってもバランスよく中外から攻められるようにしたい」と話していた言葉通り、最高の結果を手にしました。
 そして、チームをけん引して MVP に輝いた守能選手。4 人の中で唯一の 2 年生ながらプレッシャーはなかったようです。「3 年生の齋藤選手がケガでいなくなって 3 人でやる中でも、私は下級生ですがしっかりと責任を持って、ドライブもシュートもしっかりと決めきって優勝したいと思いました」と笑顔で振り返りました。

男子総評:
デンジャラスが 2 回目 V…「日本一になれると信じていた」(清水選手)

 男子も好ゲームが繰り広げられました。準決勝第 1 試合では北陸学院 (石川) と raccoons (京都) が対戦。先行したのは連覇を目指す raccoons でしたが、北陸学院は #65 石黒理穏選手の 2 ポイントシュートが火を噴いて逆転。20-19 で 3 年ぶりの決勝進出を決めました。
(北陸学院 #12 二艘舟雄大)

 TROJANS (福岡) とデンジャラスによる同第 2 試合も、中盤まで競り合う展開に。初出場で 4 強入りした TROJANS は名門・福岡大学附属大濠高校の選手たちだけあって、個々のスキルや判断の高さを武器に対抗。しかし、開志国際高校の選手たちから成るデンジャラスは、継続的に 3×3 をプレーしているだけあって経験とペースの速い攻防で引き離し、22-12 で勝利を収めました。
(デンジャラス #59 庄司謙成選手)

 北陸学院とデンジャラスの決勝は、ともに 2 度目の優勝がかかる大一番。デンジャラスが #58 清水国太郎選手、#54 キング太選手が得点を決め、#51 磯部大悟選手や #59 庄司謙成選手が球際で好プレーを見せてリードを奪いますが、北陸学院も食らいつく展開に。それでも終盤、チームに勝利を呼び込んだのは、清水選手でした。ウイニングショットを沈め、21-16 で頂点に返り咲きました。
(デンジャラス #54 キング太選手)

 MVP に選ばれた清水選手は表彰式を終えて「自分たちが日本一になれると信じていたので、それを結果で示すことができて本当に最高です」とコメント。1 年生のときは都道府県予選で敗れ、昨年はファイナル初戦で惜敗した悔しさをばねに、3 年間の 3×3 挑戦を実らせました。聞けば、清水選手は開志国際高校の 5 人制ではあまり試合に絡むことなかったそうですが、デンジャラスが残した 2 度目の 3×3 全国制覇は、男子の大会史上初の快挙です。先生たちに感謝を明かし、後輩たちへエールを残しました。
「先生たちが 3×3 という道を示してくださり、自分たちの可能性を後押ししてくれました。3 年間でいろんなつらいこともあったんですけれど、その中でもこのような大きな舞台に立てました。学校のコーチ、先生、先輩方のおかげなので、すごく感謝しています。運営の皆さんやオフィシャルの方も大会を開いてくださって、すごく感謝しています。
 先輩たちを見て、自分たちも全国優勝はそんなに遠くない場所だと思って勇気をもらえました。自分たちも良い背中を見せられたと思うので、来年も開志国際がこの舞台で優勝することを願っています」

高校生たちの戦いは「Softbank ウインターカップ」へ

 そんなバスケットボールに打ち込む高校生たちの戦いは、5 人制に舞台を移します。今月23日 (火) より「SoftBank ウインターカップ2025」が開幕。男女の今大会優勝チームのほか、ベスト 4 に残った TROJANS や 北陸学院、京都両洋高校も学校として大舞台に挑みます。
 その中の一人、デンジャラスのキング選手は、ウインターカップのメンバー入りも予定されているそうです。「もう勝つだけです。自分たちを信じて 3×3 をプレーしてきました。5 対 5 もちゃんと自分たちのチームを信じてプレーしたいと思います」と決意を明かしていました。

 次世代が熱く、熱くプレーする瞬間に引き続きご注目ください。

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【大会結果】
優勝
〇 男子:デンジャラス (新潟) 2 年ぶり 2 回目(※第10回大会で「開志国際高校」名にて初優勝)
〇 女子: KUN-EI (大阪) 初優勝

MVP
〇男子:清水 国太郎 (シミズ クニタロウ / デンジャラス #58) 初受賞
〇女子:守能 董子(モリノ トウコ / KUN-EI #86) 初受賞

▽結果詳細はこちら>> https://3x3japanchampionships-u18-2025.japanbasketball.jp/schedule-fin/

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